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2010.02.1300:12

礼服

3年くらい前に母親から

「礼服買ったの?」とか
「礼服持ってるの?」とか

聞かれたことがありましてその時は持ってなかったので
持ってないと買ってないと答えました

そうしたら
「いつ何があるか分からないから早めに買っておいた方がいいよ」って
言われたんです。

でも私はすぐに礼服を買う気にはなれなかったんですよ
礼服を買ってしまうとなんだか嫌なことが起こるような気がして・・・
社会人として礼服の1着や2着くらい持ってて当然だし
無かったら買わなきゃいけないことは分かってるんだけど
礼服を買うことに妙な抵抗感があったのです。

私の兄は中度の知的障害者で癲癇(てんかん)を患っています
癲癇による発作を抑えるための薬を毎日服用しています
薬によって強制的に発作を抑えているため精神状態も不安定になりがちです
そのため精神安定剤も服用しています

その他にもいくつかの薬を服用していて薬漬けの毎日を送っていたのです

しかしある時、実家に帰った時に母親から
「もう薬漬けの生活はかわいそうだ」と
「癲癇の薬と精神安定剤しか飲ませてない」と言われたのです。

医者から「死の宣告」を受けているのにもかかわらず
兄に薬を飲ませていなかったのです・・・

その時の私はショックを受けましたね
自分の母親は実の息子の健康管理を放棄したわけですから・・・
知的障害者は自分で自分の健康管理なんて出来ません
程度にもよりますけどいくつ年をとっても頭の中は子供同然ですから

その時、いろいろ話を聞かされました
その中で一番印象に残った言葉は
「こういう子供は親が生きてるうちに逝ってしまった方が幸せなんだよ」
毅然とした態度で母親がそう告げた時

私は胸が苦しくなりました

その母親の毅然とした態度を見てると
自分の器は、なんてちっぽけなものだろうって
自分より子供が先に死んでしまうなんてどんなに辛く苦しいことだろうかと
その苦しみも悲しみも、もうすでに乗り越えてるんだ

それに比べ私はまだその現実を受け止められずにいたんだ
なんて自分はこんなにも小さい人間なんだろうと

母親の偉大さというかなんというかそういうものに打ち砕かれました

親よりも先に亡くなってしまう子供は最低の親不孝者です
でもそうじゃない形が現実に起ころうとしてるのです
親に見届けられ死んでゆくことが幸せだということが現実として存在するのです。
またそれを親に教えられました。

思春期の頃は考えも出来ませんでしたよ
こんなにも親が偉大でたくましい存在であることに


私はそれから礼服を買うことが出来ませんでした
親が言う「もしものために」ということがそのことなんじゃないかって
気になってしまって・・・

でも礼服は結局買いました
祖母が2年前に突然亡くなったのです

母親が言う「もしものために」というのは完全私の思い過ごしです

でもそれほどに私の心には今も母親の言葉が重く深く強烈に刻み込まれています。
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